川塾 第3回 10/14~15
10月14日(土) カヌーツーリング
穴吹川合流地点から善入寺島
10月15日(日) 川遊び
善入寺島北岸
初日のカヌーツーリング。暑くもなく寒くもなく穏やかな秋晴れ。
コースは穴吹川合流地点から善入寺島キャンプ地までの10㎞強。
吉野川の中流域は、大部分がトロ場で、5~6の1級程度の瀬がある子どもでも安心して下れる川。
スタート後1㎞程の吉野川中流域の中で、最も川幅が狭くなる岩津の橋付近にある大きな淵では、60㎝弱のナマズを発見し大捕物を繰り広げるも、あえなく逃げられてしまう。
話を聞いてみると、ナマズが腹を上にしていたので、てっきり死んでいると思い、捕まえてみようと手をのばしたその瞬間、ナマズは身を翻しぴゃ~っと逃げてしまったとのこと。まぁ、そんな事もあるさ。
この大捕物に、時間を大分割いてしまったので、山川の瀬が終わった所で昼食。
この付近では、近代工法で造られた水制が、数カ所ある。
昼食の前に、今日のガイド役のスーザンから水制の役割についての説明。
水制とは、川岸を守るために、川の流れを弱める目的で、流れが当たる所に造られたもので、川の上から見ると、川岸からその部分だけが突き出している様に見える。
今日のお昼ご飯は、マダム・おーぱ指揮の元、集合時間ぎりぎりまでかけて作った、おにぎり・からあげ・チーズ&ネギ入りの玉子焼き。正にシンプルイズベスト。青空の下で食す物は何でもうまい!というわけで、燃料補給も完了し、また川に漕ぎ出す。
瀬詰大橋の下あたりでスーザンから説明。山川で見た近代工法で造られた水制とはちがう、重機やコンクリートの無い時代に、松杭と青石と砂利だけで造られた水制がある。材料が違うだけで、果たしていた役割は一緒。
この辺りをすぎた頃から、瀬という瀬には必ず、釣り人の姿がある。
遠慮する必要はないのだが、余計なトラブルを避けるためになるべく遠くを通る。
みんなちゃんと漕げているので、流れの中でも、コントロールできている。もういっぱしのカヤッカーだ。これから特技は?と聞かれたら、カヌーが漕げると言えるよ。
そのうちにおやつの時間。サーターアンダギーは沖縄のおかし。ちょっと焦げてるけど、疲れてる時に、甘い物ってのは嬉しい。元気がでる。
善入寺島の潜水橋近くの瀬には、釣り人が沢山。両側から竿を出してて、真ん中にも舟がいる。もう通る所がないので、ここは川岸をカヌーを担いだり、引っ張ったりして回避。ツーリング最後の瀬を下ることができなかったのは残念だったけど、こういう事もある意味よい経験。
ゴール手前の淵では、釣り人たちが釣り損なったアユが、川底に。
みんなカヌーから身を乗り出して、川底をのぞいてる。アユを見つける度に「スーザン!!」う~ん、ちっとは自分でもとろうよ。
10匹近くの大収穫。漁夫の利、棚からぼた餅とでもいうのだろうか。中には30㎝近い大アユも。この時ばかりは釣り人に感謝。
ツーリング最後の大仕事。キャンプ地まで自分たちが乗ってきたカヌーを運ぶ。その距離約100m。みんな助け合いながら。
晩ご飯は、クリームシチューと、ご飯、ごぼうサラダ。アユの塩焼き。みんなそろったところで、いただきます。うまい。うまいよ。ママン。
冷えた体に、シチューがしみわたっていく。生きててよかったと感じる瞬間。
正に至福のトキ。
食べるものは食べたし、疲れたからもう寝ようか、というわけにはいかないのが川塾。今日の振り返りと、善入寺島についての夜話。
瀬って何だろう?ナマズとアユがいる場所が違うのは?釣りをしている人は何で流れが強いとこばかりにいて、淵やトロ場にいないのか?色々な疑問、思ったこと、今日見た物について。
善入寺島についての夜話。昔は3000人もの人がここで暮らしていた。でも今はいない。何でだろう?竹林の果たす役割は?人は住んでいないのに畑がいっぱいあるのは何で?など。
寝るまでは、それぞれ思い思いすごす。
焚き火をしたり、スタッフとトランプをしたり、話をしたり、本を読んだり。「ヘンな生き物」面白かった。
就寝、静寂、犬の遠吠え、みんなおやすみなさい。
昨日と同じく気持ちのよい秋晴れ。
今日もやるぞ!!という気になってくる。キャンプの朝はこうでなくては。
朝ご飯は、栗ご飯と、はんぺんと菜っ葉の炒め物。みんながそろったところでいただきます。
遊びに行くまで、少しのんびり、まったり。
すぐに遊び場に行くのかと思いきや、最初に着いたのは、昔善入寺島にあった渡し船の発着所跡。竹林の奥にあるらしいのだが・・・。どうやら道が無くなっているらしく、一同しばし呆然。まるでキツネかタヌキにでも化かされた様な。ま、昔ここを利用していた人も化かされたことがあったということなので、そんなに不思議なことでもない。
気を取り直して、北岸の遊び場へ。
それぞれ、釣り、がさがさ、ヨツデなどの魚捕りや水遊びへ。
う~ん、なかなか捕れない。時期がずれたのかな、残念。でも釣りグループの近くでアユを釣ってたおっさんは、成果をあげていた。
目の前で何匹か大きなアユを釣ってたし、昨日は、30匹近く釣ったぞと。昨日回避した瀬には10人近くの人がいたのに、ここはこのおっさん1人。おっさんいわく、「ここ穴場なんよ」。釣り方とか色々話していて、何匹かくれるかと思っていたが、結局は・・・
おっさんケチだなぁ、世の中そんなに甘くはないか。でもやっぱりケチだなぁ。
そんなこんなで、結局大した成果は上げられなかったけど、ま、こんな時だってあるさ。魚だってのんびり、ゆっくりしたい時だってあるものな。
キャンプ地に戻ってお昼ご飯。
打ち込みうどんと残ってしまった栗のご飯のおにぎり。
打ち込みうどん。うまい、うまいよ、ママン。今までのご飯もおいしかったけど、これは何ていうか、別物。なんだか、ほっこりする感じ。川遊びで冷えた体が暖まったり、思わずふ~っとなる。なんていうか、そう温泉に入ってる時の感じ。こんなことでも幸せを感じられるのはなんだか嬉しい。
でも、なんでみんな無口なのだろうか。
うますぎて声も出ないのか?!
無言は最高の称賛に値すると述べたのは、かの魯山人だったのか・・・・。
解散前に、みんなで一仕事。カヌーを車に積んだり、テントをたたんで、道具を後片付け。
しかし、男供よ。もちっとやる気を見せろ。こういう時こそが見せ場なのに。
3時をすぎた頃から、お迎えの車が来始める。そろそろ終わりの時間。
時間がなかったから、できないことも多かった。色々と用意していたのに。
「時間」というものにしばられるキャンプやプログラムもそれはそれで有意義なものかもしれない。でもやっぱり、時間にしばられないこんなのんびりゆったりしたキャンプが好きだ。そして、こんな素敵な時間と気持ちをくれた自然教室に感謝です。
さて、次の舞台は東祖谷。また、色々は発見や面白いこと、素敵なことがあるだろうか。星が綺麗だろうな。
星座を何個か覚えてくると、また楽しみが広がるよ。
by くら
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