« 『不都合な真実』上映会 | トップページ | 流域住民の意見を聞く会に参加してきました(@_@) »

2007-12-10

竹取物語in善入寺島

今は昔、あるところに、それはそれは可愛らしい女の童6人と男の童1人、そ れにぜんぜん可愛げのない大人5人がおってな、魚たちもそろそろ冬支度に入 る霜月の候、

11月の23日(金)から25日(日)までの3日間、

川にある ものでは日本一大きな無人島、吉野川中流の善入寺島で「かぐや姫キャンプ」 という世にも楽しげな竹を使った野の宴をやったそうじゃ。

2007_11260015 吉野川の岸辺に生える竹林は「水害防備林」と呼ばれておってな、昔は上流の池田から河口まで両岸にずっと連なって生えておったそうな。
それは洪水の時に地中にびっしり張った丈夫な根っこで堤防を守り、越流して も地上の竹林が水流を弱め家や田畑の被害を最小限に食い止める、という防災 のために人工的に植えられたものなんじゃ。

そのうえ筍は食料に、竹や根は様々な生活の道具を作る材料に、葉っぱはパンダの餌に、と竹林は一石二鳥にも三鳥にもなるとても大事なものじゃったんじゃ。

今では河川改修などで無くなってしまった所も多く、残っていても人々の生活 や意識から遠く離れてしまったので荒れ放題のところが多いそうな。
まことにもったいないことじゃのう。

さて、童たちにそんなことを語ったあと「そんな先人たちの知恵を受け継いで いくために竹を使って食器を作ろー!」という大人たちの掛け声の下、鋸や小刀、紙ヤスリ、などを使って一生懸命に皿やコップ、箸、スプーン、などを作る童たち・・・。
2007_11260010 2007_11260026 2007_11260008

実は竹で作らんと昼めしを食べる食器が無かったんじゃ。

やがて、竹竿の先を縛って円錐形の柱に組んでツギハギのシートを張った直径 5メートル程のティピーテントも出来上がったんじゃ。
2007_11260023 2007_11260032 2007_11260041
2007_11260046 2007_11260053 2007_11260057
2007_11260065 2007_11260073 2007_11260063

2007_11260074 それは焚き火の周りに銀マットや流木の丸太を置いて全員が座ったり寝転がっ たり出来る、ことのほか快適なものだったそうな。

それからは、カレーの大鍋やナンを焼く鉄板、ヤカン、毛布、寝袋、などを持ち込んで、童たちが生地をこねた焼きたてのナンとカレーを食べたり、あったかいココアを飲んだり、さつま芋を焼いたり、天井の穴から星や月を眺めながらお喋りしたり、そのまま眠ってしまったり、と一日目の夜は更けていったんじゃ。
2007_11260076 2007_11260081 2007_11260084


2日目の朝、大人たちは「ジントリシヨー!ジントリシヨー!」と聞こえる変わった鳥の鳴き声で目を覚ましたんじゃ。

しかしそれは鳥ではなくて「陣取り」をしたくてウズウズしている童の声だったんじゃ。
そこで童たちと大人たちは朝めしのあと、寒風吹きすさぶ、ひろーい河原で竹笹の陣をめぐって勇ましい陣取りを始めたんじゃ。
2007_11260088 2007_11260087

彼らの歓声は川面を渡り、翼を休めていた渡り鳥たちを驚かし、川蟹たちはあわてて石の下に隠れ、昼めしの用意をしていたまきろんに「あんな元気なおっさんたち知らんわ・・・」とつぶやかせた。

そしてそれはおっさんたちが腹をすかし昼めしで中断されるまで続いたそうな。

その日の昼めしのうどんは童たちが楽しげに粉をこねて麺を作ったものじゃった。
2007_11260113 2007_11260117 2007_11260104
2007_11260122 2007_11260168 2007_11260137

2007_11260159 2007_11260152 2007_11260173
2007_11260181 2007_11260182 2007_11260185

お腹がいっぱいになったあと、童たちは陣取りでの子供相手におとなげない大人たちに呆れて今度は「ケイドロ」をやることにしたんじゃ。

しかしそれは“警察”に追われるとつい本気で逃げてしまうおっさんたちがシャレにならないくらい遠くまでダッシュで逃げ去ってしまい、ゲームにならずに童たちは半ベソをかいてしまったとさ。

それから童たちは竹林の中を探検したり、竹で食器やおでんの串や笛を作ったり彫刻等や絵の具を使ってグレードアップさせたりしたんじゃ。

2007_11260201 2007_11260211 2007_11260220

日も暮れて、アツアツの湯気を上げているおでんをたらふく食べたあと、童たちは自分たちのテントに潜んでなにやらゴソゴソやっておった。

2007_11260205 2007_11260206 2007_11260209

しばらくすると・・・シンと夜気が静まり返り・・・満月が雲に隠れたその時・・・

1人の童が闇のなかから浮かび上がるように大人たちを1人ずつ呼びに来たのじゃ・・・

2007_11260080やがて善入寺島に響き渡る叫び声・・・

なにがあったかはゆめゆめ他言してはならぬ、

恐ろしや~、恐ろしや~。


3日目、しょーこりもなく朝めしのあと陣取りを始める童たち、それはやがてドッジボールに変わってさらに盛り上がりを見せたのじゃ。
その歓声は山に響き、鹿や猪たちは鼻を上げて風の臭いをかぎ、猿たちは梢に登って遠く光る川面に目をこらした。

天気は3日とも快晴じゃった。

2007_11260225 2007_11260230 2007_11260232

夜は冷え込んだが、童たちはテントの中で身を寄せ合ったり、ティピーテントでは焚き火をしながら寝た。
昼間も川面を渡ってくる風は冷たかったが、陣取りで走り回ったり、鋸や小刀で竹を刻んでいる童たちの頬っぺたは赤く上気しておった。
宴の最後の食事にスパゲティーを美味しそうに頬張っているその時もそうじゃった。

2007_11260242感想をまとめ、片づけをし、荷物をまとめ、テントを畳み、竹で作った食器や笛を大事そうに抱えて、童たちはそれぞれの家へ帰っていった。

それは、今は昔、魚たちもそろそろ冬支度に入る霜月の候、善入寺の河原でのことじゃった。

旗印の代わりに本部テントに立てていた奇妙な笹竹が、数十年に一度咲く竹の花だったことにみんなが気付いたのは記念撮影をする時のことじゃったそうな。

詠人不知

|

« 『不都合な真実』上映会 | トップページ | 流域住民の意見を聞く会に参加してきました(@_@) »

コメント

さすが大臣の文章、楽しく読ませてもらいました。
いや~、今年のティーピーはなかなかの出来でした。

投稿: スーザン | 2007-12-13 10時49分

初・カキコです。
おもしろかったー!
ティピーは、確かにめちゃ快適でした。
キャンプのあとは、陣取りのせいで
軽く筋肉痛でした・・・。アイタタタ・・・

投稿: さき | 2007-12-30 18時48分

初カキコありがとう!うれし~♪
ほんま今年のティピーは快適やった(^_^)v
先週善入寺に竹切りにいったら、
ティピーが建っていたところにま~るく
石の跡がついていて。
なんだかうれしかった~♪

投稿: makiron | 2007-12-30 23時03分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 『不都合な真実』上映会 | トップページ | 流域住民の意見を聞く会に参加してきました(@_@) »