第5回 水辺の教室
少し気がかりだった天気も晴れ。前回の川遊びキャンプから約1ヶ月。
みんな元気にしてたかな?夏休みの宿題は終わったかな?
かんどり舟ってどんな舟?

竜骨(舟の背骨みたいなところ)がなく、浅瀬も走行可能。その形は川漁師、船大工たちが改良を重ね、
追求してきたもの。
そこには長い歴史が詰まっている。今では、かんどり舟を造ることができる船大工は1人しかいない。
設計図のようなものはなく、その方の頭の中にしか残っていない。とても貴重な舟だ。
川漁にはどんなものがあるかな?
釣り!網!投網!げんきな声が飛び交う。
今回のフィールドは第十堰の下流。薄い雲の切れ目からは太陽ものぞく。
思い思いにかんどり舟やカヌーに乗り込んで、子ども達は次々に川へ放たれていく。
あまりに川の水がきれいなので、スタッフのさきがたまらず水の中へ潜ると
水深1m下にはキラキラと光るものが。海の水と川の水の境だ。
子ども達も川に浮かんで、さきが深く潜っていく様子を水中眼鏡で覗いている。
「わたしもさきみたいに潜れるようになりたーい!」と子ども達の目もキラキラ、眩しい。
かんどり舟に乗って、スーザンが漕ぎ、おっちゃんがゆっくり網を仕掛けていく。
網に近づくなー、魚の代わりに引っかかるぞー。魚が逃げるぞー。なんのその・・・。
子ども達の力では大きく広げることが出来ない。
この投網で川漁師さんたちは魚を捕まえるんだもんね。すごいね。
川漁師が使う道具、その腕前、見てみたいなぁ。
今回は残念ながら、地元の川漁師、坂東さんの腕前を披露して
頂くことは出来なかったけれど、またの機会を楽しみに。
おっちゃんの投網に掛かった大物は?
どうですか?お魚の気分味わえました??
途中、遠くで雨雲が見える。あの辺りは雨が降ってるね。
風も出てきて、波が高くなってきたね。そんな会話を子ども達としながら、
自分達が今、吉野川の上で雄大な自然に囲まれていることを実感。
魚や手長エビがそこら中にいるので、夢中になる子ども達も。
子ども達の好奇心は止められない。
残念ながら、魚は1匹も掛からず、今年もボウズ(魚が捕れないこと)なのでした。
私たちが気づかない間に、川はその命の流れをダムでせき止められ、汚れ、魚は減っていく。
川で生計を立てる生活もだんだんと消えていく。需要の少なくなったかんどり舟づくりを継ぐ人は
もういない。何百年先、何千年先の子ども達に何を残せるか、今、問われている。
子ども達は何を感じ、何を思うかな。楽しみだ。


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