平成21年度 河童'sスクールin穴吹川 ~その報告と弁明~
どうも!吉田です
穴吹川でのあの楽しかったキャンプからはや3ヶ月。
季節は冬。
楽しいこといっぱいの12月を目前に控えた今日この頃。
いかがお過ごしでしょう?
僕はと言えば、ここ最近、いよいよ寒くなってからは、めっきり川からも遠ざかっている日々でありまして、それはそれでまぁ楽しくやっております!
ところで、お堰のある佐野塚の畑一帯では今、キャベツとブロッコリーが最盛期を迎え、一方の吉野川といえば、刻一刻とその姿をシックに、よりシックな方向にシフトチェンジさせていくように思われます。
それにしても雨が多いですね。
話を戻して、実は、今回は、最初に書いたように、夏時分にあった穴吹川でのキャンプのことを、遅ればせながら書いていこうと思っています。
というのも、本来ならこの報告は、
キャンプの終わった8月後半に提出するはずだったのですが、
吉野川とのふれあいにかまけて、その存在をすっかりないがしろにしてしまったため、その期限は延びに延び、延ばされに延ばされた結果、
マキロンからの無言(時に有言)のプレッシャーを受ける毎日
こりゃあいかんということで、
地面と有機的に接着してしまった重い腰をべりべりとはがして、頭の中の頼りない記憶の糸を辿るようにして、遅まきながら皆さんにあの夏の感動をお届けするに至りました。キャンプ1日目
穴吹川に来るのは初めてです。
こういう事が無かったら、来る機会も無かったかも知れません。
初めて穴吹川に来て、自分が今まで見たことのある川とは比べようもないくらいキレイだなぁと、まず思いました。
着いて早々、川に入ったのですが、滑りやすいサンダル履きだったにも関わらず、流れの速い川をこけることもなく難なく渡れました。
川底の石に海苔が付いてないので滑らないみたいでした。
キャンプへの参加は今回が初めてで、会う子ども達はみんな初対面でした。初めて会うみんなは、川にいてどこか落ち着いているようでした。
僕の今までの川との関わりと言えば、それはもっぱら釣りを通してのものでした。なので、今日もまずは釣りから始めようと思いました。
最初に仕掛けを作ります。
この作業は子ども達にとっては少し難しいみたいで、悪戦苦闘していました。
流れの淀んだ深い場所を見つけてそこに狙いを定めました。
ポイントになりそうな場所は案外少なく、その場所で1時間粘りました。
一緒にいたてらちゃんと合わせて15匹くらい釣れました。
てらちゃんは佐野塚の人で、いかにも釣りが好きそうな風貌です。
子ども達の結果はあまりぱっとしなかったみたいです。
ここより上流で飛び込みをしていると聞いてそっちに行くことにしました。
すると、大岩がありました。
高さは5m程あり、何人かがその上に登っていました。
岩の上に登ると、思っていたよりもずっと高く感じられました。
そこには男の子と女の子が数人居て、各々好きな格好で、豪快に飛び込んでいました。
負けじと僕も飛び込んだものの、たっぷりと鼻で水を飲みました。
岩の下ではヤスを持ったププとポポが飛び込み隊の合間をぬって魚を突いていました。
飛び込みも慣れてくると、ただ飛ぶのでは満足出来ず、変わった飛び込み方にチャレンジしたくなるものです。
助走をつけて、前転で、バク転で、抱え込みで。怖いけど、やめられない。
やめられないとまらない!
飛び込みを終えた面々はどこか一仕事を終えたとでもいった様なつるりとした顔でした。動いた後の飯はうまく、夜はランタンの柔らかい灯りの下でゆっくりと流れました。
食後、ケンちゃんのパン屋さんが開店しました。
店員は子ども達です。
僕はギターを見つけて、灯りから少し離れたところで弾いていました。
キャンプの夜は楽しい!
夜を楽しみに昼を過ごし、次の日の朝を夢見ながら夜を眠りました。
キャンプ2日目
前日に引き続き、大岩へ行きました。初日とは違う顔もちらほら見えます。
岩の先端に立ち、躊躇せずに飛び込む。
これが飛び込みのコツだと思います。
頭がその足取りを踏みとどまらせる前に、そのタイミングよりも一足早く、体を空中に投げ出せるかどうか。。
恐怖にその歩を阻まれ、一度動きが止まると次に飛び込むのは一苦労です。
何人かの女の子は、飛び込む直前で頭を働かせていました。
男の子達がひょいひょいと飛び込むのを横目に、飛び込むことも諦めることも出来ずに、内なる恐怖心と戦っているようでした。
飛び込みの気持ち良さは飛び込まずしては分かりません。
僕は何とかしてその何人かに飛び込んですっきりしてもらいたいと思いました。
色々と手は尽くしてみたものの、なかなか飛び込めません。
かくなるうえはと、後ろからそっと押してあげました。
「ぎゃぁぁぁぁ!」
こだまする悲鳴。押さないから押さないからと言ってまたひとり。
「ぐゃぁぁぁぁ!」
ついでにもうひとり。
「ボッシャーン!」
結果的に僕の顔には往復ビンタの後が残りましたが、すっきりした子どもの顔が見えたのが何よりです。
夜は焚き火を囲んでの弾き語りライブ。
千葉から来たとのの歌に、子ども達も真剣な顔つきで聴き入っていました。
キャンプ3日目
この日は、朝から例の大岩でクライミングをしました。
5m程の岩ですが、いざよじ登るとなるとそれまでとは随分違った印象を受けました。
妙に大きく、そして厳しさを増したような気がしました。
何度も失敗した後、少しずつ登りやすいルート、効率のいい手・足運びを見つけ、何とか最後には登ることに成功しました。
飛び込むのとはまた違った快感でした。
それまで魚は、釣りか突きで捕っていましたが、マキロンがセルビン(プラスティック製で、中に練りエサを入れて小魚を捕る道具)を持ってきていたので、最後だしどうせ捕れないだろうけど仕掛けとくか、といった感じで、大岩の近くの深みに沈めておきました。
お昼までまだ時間があったので、流れに身を任せてゆっくりゆらゆらと川を下ることにしました。
顔だけ出して仰向けで流れていると、足に何かがしがみつきました。
何かと思い、そっちの方に顔を向けると、そこには河童がいました。
3日間の川生活で子どもは河童になっていました。
河童の足にもう一匹河童がくっついていました。
なので、僕は河童と河童の足にくっついている河童の3匹で仲良く川を下りました。
かくいう僕も河童に戻っていたのです。
昼ご飯の後、午前中に仕掛けておいたセルビンを回収しに行っていた面々が、誰かを驚かせる前の何かを企んでいるらしい風の特有の顔をして戻ってきました。
それに気づいた人達の間に歓声が湧きました。
最初から仕掛けておけば‥‥とみんな思いました。
ものすごい勢いで魚は子ども達の胃袋の中に吸い込まれていきました。
このようにしてあっという間に3日が経ち、みんなそれぞれの生活に戻っていきました。
僕はまた次の夏にみんなに会うことを心の中で約束しました。
キャンプでの反省点…:こどもより楽しんでないか??
byよっさん
byスタッフみんな